キンキサイン 40億円投資
キンキサイン 40億円投資
本社第二工場 設備刷新
OEM対応 茶系飲料以外を製造
【姫路】キンキサイン(兵庫県姫路市、山口祖廣社長、079-280-3185)は、本社第二工場(兵庫県神河町)で果汁飲料やコーヒーなどの製造を始める。同工場で茶系飲料以外の製造は初めて。現在休止中の建屋で生産設備の刷新を進めており、2020年中に稼働する。投資額は約40億円。複数の飲料メーカーからOEM(相手先ブランド)生産の受注が寄せられており対応する。
倉庫を含めた延べ床面積が約5000平方メートルの「2号ライン」内に、ボトルキャップを自動で並べられるロボットを導入する。また完成した飲料を保管できる自動倉庫を新設する。これによりフォークリフトなど人の手を介さず、完成品を保管できる体制を構築し、生産効率を高める。初の試みとして、飲料物を詰めるペットボトルの成形を自社で始める予定で、ブロー成形機を1台新設する。
2号ラインでは果汁飲料やコーヒー、スポーツドリンクなどを手がける見込み。525ミリリットル入りの飲料物なら1分間当たり600本作れる。2号ラインの生産能力は年間600万ケース。本社第二工場全体の年間生産能力は、ライン稼働後には現状比3割増の最大2800万ケースの見込み。
同社によると取引先には、物流における人手不足のため、できる限り消費地・関西に近い所で生産し、搬送距離を短くしたい狙いがあるという。
キンキサインは飲料メーカー。売上高の9割以上がOEMメーカー向けで茶系ペットボトル飲料を中心に生産する。19年12月期の売上高は約269億円。同社は19年に同工場内に「3号ライン」を新設。
茶系ペットボトル飲料の生産能力を増強するなど、OEM先からのニーズが高まっている。
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