キンキサインには大手有名ブランドの専用製造ラインが設置されています。
みなさんがきっと飲んだことのある“あの緑茶”も、実はここで作られています。
調合ライン
調合工程は、ニーダーという大きな釜にお湯を張り、そこに茶葉を入れて焚いていく業務。湯の温度や茶葉の種類・ブレンドを間違えないよう、細心の注意を払います。釜の中を『攪拌する(かき混ぜる)回数』までも、お客様であるブランドメーカーの規定通りに進めていきます。
ブランドメーカーのレシピ通りに茶葉をブレンドし、機械に投入し、温度などの機械設定する工程はスタッフが行います。
「私の仕事は、全行程における最初のフローになります。つまり『市販するお茶の味が決まる』業務といって過言ではありません。責任ある仕事ですが、市場に出荷されるお茶を作りだしているという使命感を感じることのできる、とてもやりがいのある仕事だと思っています」
出来上がったお茶はすぐに品質管理部門へと渡され、品質チェックを受けます。
品質管理
キンキサインの飲料は品質が命。飲料は調合・ろ過・殺菌などの工程を進んでボトルに詰められますが、一つの工程を進むごとに品質管理がチェックします。
飲料の味や安全性は、ブランドメーカーが定める数多くの細かなチェック項目をクリアしなければなりません。分析装置を使って飲料の成分が安定していることを確認するほか、見て・飲んで・嗅いで、飲料の質を確かめています。
もし品質基準をクリアしていないことが発覚すると、製造工程でミスやトラブルが発生している可能性があるので、迅速に他部署に連絡しなければなりません。
また、ブランドメーカーと直接やりとりする機会も多く、会社を代表して、お客様の期待に応えています。
「市場に出荷された商品に不良品は1本も出すわけにはいけません。私たちの仕事は、100か0の仕事といって過言ではありません。品質基準を満たして無事に出荷されるときの安心感と達成感は、この仕事ならではです。常に100で当たり前のこの仕事は、チームワークと責任感が自然と生まれるとてもやりがいのある仕事だと思います」
UHTライン(高温殺菌工程)
飲料を安心・安全に届けるため、『UHT』という高温殺菌工程があります。
飲料を130℃以上で加熱し、殺菌する工程で、スタッフが殺菌温度を設定して温度・飲料の量・時間を徹底的に管理します。
タッチパネルで定期的に飲料水を殺菌する熱温度をチェックしますが、1℃誤差があってもいけないので二重チェックなど常に緊張感をもって対応する必要性があります。
大きな装置で高温処理をするので、室内温度もぐっと上がり、汗が出るくらいの環境ですが、ここが安心をつくる重要ポイントなのです。
なお、この高温の環境で1日中過ごすわけではありません。1時間毎に設定確認を行いますが、それ以外の時間は他工程をサポートするために動いています。
充填ライン
いよいよ飲料がペットボトルに注がれる『充填』の工程です。巨大な充填装置は『無菌ルーム』に設置されており、ペットボトルが整列して運ばれてきます。ここに来るまでに厳しい品質チェックをクリアした飲料ですが、ボトルに注ぐタイミングでもし無菌状態が保たれていなければ一大事です。そのため充填は無菌ルームで行われるのです。
むやみにヒトが立ち入るだけでも、菌の繁殖のリスクが高まります。そのためスタッフは、完全に無菌状態を保った充填ルームを、ガラス越しにモニタリングします。まるで指令室のように複数のモニターを並べ、キャップのトラブルや液漏れがないかをチェックしています。
充填スピードはとても高速で、1分間になんと600~900本。
目視でトラブルを発見するのは難しいので、高性能の充填装置と管理モニターがトラブル発生時にアラートを発する仕組みになっています。
万が一トラブルが発生したら、飲料水を作る工程や完成品を梱包する工程に”報連相”を行います。
ラベラー
無事に充填されたボトルは、まだ裸の状態です。次に『ラベル貼り』に入ります。
ラベリング装置に、スタッフがロール状になったラベルを設置すれば、目にも止まらないスピードで1枚ずつボトルに巻かれていきます。
同じブランドの飲料でもサイズや形状にバリエーションがあります。ラベル貼りの工程でも、「どのサイズのボトルに・どのデザインのラベルを貼るのか」を確認してセッティングし、ラベルの位置設定も担当します。
もしラベルがズレるなどトラブルが起きれば、チーム全員で迅速にライン停止や設定修正を行います。
ケーサー、包装ライン
ペットボトルに飲料が規定の量まで入っているか、きちんとキャップがしまっているか、ラベルのデザインや位置がズレていないか、不良品が紛れていないか、きちんと箱詰めされているか…。製品が出荷される前の最終確認を行う工程です。
検査装置を使ってボトルの外観をチェックし、不良品をはじき出していきます。
不良品をはじくことも重要ですが、「なぜ不良品が発生したのか」を突き止めることがヒトの役割です。
スタッフが不良品をすぐに回収し、不良箇所を調べて、各工程に連絡します。
不良品が大量に作られてしまう前に、原因を潰すことがミッションです。
ペットボトルが梱包される段ボール箱の組み立ても機械が行います。正確な作業で組み立てられていきますが、凹みや破損がないか最終チェックするのはスタッフの役割です。
ボトル成型ライン
飲料だけでなく、キンキサインではペットボトル容器そのものも作っています。
手のひらに収まるくらいコンパクトな部材「プリフォーム」を、ペットボトルの形・大きさになるように加工します。
成形機という装置を使って「プリフォーム」に空気を入れ込み、まるで風船を膨らますようにボトルを成形します。スタッフはペットボトルの完成形を3Dでイメージして、設計書通りのペットボトルが出来上がるように成型機や金型の調整をします。近年ペットボトルは軽量化していますが、飲料容器として”軽さ”と”丈夫さ”を両立できるように設定を工夫します。
ちなみに、ペットボトルを完成形ではなく『小さな部材』の状態で調達する理由は、物流コストを下げるため。
物流コストが下がればCO2削減にも貢献できるので、”環境にも優しい製造”を実現しています。
